こんばんは!tsukusanです
先日お客様より「調律師ってどうやったらなれるんですか?」というご質問を頂きました
ピアノ調律師さん小説「羊と鋼の森」の影響か、よくこのご質問を聞かれるようになった気がします
しかもこの「羊と鋼の森」、2018年に映画化されるそうでさて、そうなったらよりたくさん聞かれそうですね
さて、調律師になるにはまず専門学校に入ります
一般的な専門学校は2年間、メーカーの専門学校は1年間通うことになります
これらの学校を卒業して、どこかの楽器店なり工房に就職というのが一般的な調律師への道です
学校へ入ると、まずは部品の名前と道具の名前を覚えることから始まり(入学前に資料が渡されて事前に覚える場合もあります)、ピアノの開け方から練習します
そして調律の基礎中の基礎であり、そして最も奥が深いユニゾン(同じ音の弦同士を合わせる工程で、調律師はユニゾンから始まりユニゾンに終わると言ったりします)から学びます
タッチの調整のためのメカニックの調整なども学ぶのですが、調律と一緒でとにかく地味な作業をひたすら反復練習して体に覚え込ませます
そして最終的にはある程度音が狂ったピアノを決められた時間で調律するという試験をクリアすれば卒業です
よくお客様から聞かれるのは「学校出たら1人前なんですか?」ですが、
そうではありません
他の職種、例えば料理人(調理師)の専門学校に通って卒業したとして、その人はすぐに自分のお店を持って1人前に仕事をすることは出来るでしょうか
美容師などもそうですね
美容院に入ってから最初はずっとシャンプーで慣れてきたらブロー、カットまでの道のりは短くはないものだと思います
これと同じで調律師も学校で学ぶものは基礎中の基礎で、学校を卒業してようやくスタート地点に立つ資格が得られるという感じです
あと、「小さい頃からピアノを長く習っている」とか「音大のピアノ科を出ている」という事は調律学校で基礎を学ぶ上ではほとんどアドバンテージにはなりません
もちろん上手に弾けるに越したことはありませんが、学び始めのうちは特に演奏することと調律することは全く別のジャンルなんだなと思ったことを覚えています
そして何よりも1番大切なことはピアノと音楽が好きなこと
手に職系の仕事は大体共通していると思うのですが、結局ここにたどり着きます
楽しいことばかりではなく、つまらない単純作業もありますし、上手くいかない時もたくさんありますが、
そんな時間を楽しめるかどうかが大事だと思いますし、楽しいと感じるのであればその人は調律師に向いているという事になるでしょう
調律師になろうか迷っている人は、専門学校に足を運んだり実際に調律師さんに会って話を聞いたりするといいですよ
調律に伺った際にはご遠慮なく何でも聞いてくださいね
tsukusanでした
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