象牙鍵盤漂白!

こんにちは!tsukusanですき

象牙鍵盤の漂白作業ですピアノ
ちなみにディアパソンGPですピアノ

ピアノの白鍵は通常アクリル鍵盤という物が使用されていますが、
古いピアノには象牙が使われていたりしますゆう★
ピアノを弾く方の好みにもよりますが、
手に吸い付くような弾き心地なんて表現が良くされていますめがねき

この象牙の鍵盤は長い間弾いていると、手の脂や汚れが原因で少しずつ黄色く変色していきます汗

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下の写真の鍵盤小口(手前部分も汚れています)ピアノ
ちなみに一般的にこの部分には象牙ではなくセルロイドが使われていますめがね

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さてこの変色した鍵盤を綺麗にしていきますよエクステンション
先に説明をしておきますと、象牙の漂白には過酸化水素水を使いますDocomo107
黄色の色素を分解して透明にしてしまうという、原理としては歯のホワイトニングとほぼ同じですめがねき

まずヤスリで平らにしつつ、表面についた汚れを落としますピアノ
これは過酸化水素水が浸透しやすくする効果もあります星1

象牙が少しでもはがれていないかを確認して、あれば接着もしてから作業をスタートします手

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先ほど説明した小口はアクリル製のものもあるのですが、
完全に色が合わないのでヤスリで綺麗にしていきますonpu03

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そうしたら机に並べて、鍵盤の上に和紙をのせます黒ねこ
この和紙は過酸化水素水がすぐに乾かないようにするためのものです泣き

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過酸化水素水を塗ったら外に出して日光に当てますにじ
雲ひとつない快晴の日にやることが大切ですよにじ

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そしてしばらく放置すると・・・めがね汗

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こんな感じに綺麗になりますゆう★
このあと過酸化水素水を拭きとって磨けば完成ですDocomo107
もちろん象牙の鍵盤はものによっては真っ白になりますし、
このように自然な色合いになるものもありますめがね

象牙の漂白は、何回もやると黄色い色素だけではなく象牙の白い色素まで透明になってしまいます0口0
すると鍵盤の下の木目が黒く出てきてしまいますめがね
つまり象牙の漂白は何回でも出来るわけではないという事ですエクステンション
普段ピアノを弾く前に手を洗ったりする事で、象牙の変色を防ぐことが非常に大切ですめがねき

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綺麗になりました黒ねこびゅん


 

黒鍵のエチュード用ピアノ?

 こんばんは!tsukusanです

今日は工房のピアノの様子を・・・

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むむ、白鍵がないですね〜
下の写真のように白鍵の木口(前面の部分)を新しく貼り換えている最中なので、ピアノには黒鍵しか残っていません

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演奏者の視点で見るとこんな感じです

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面白そうだからこの状態でショパンの黒鍵のエチュードを弾いてみようかとリシュモア音楽教室の講師が冒頭の部分だけ弾いて下さいました。するといきなり左手の和音に白鍵が出てくるんですね

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ブリュートナーUP修理

 こんばんは!tsukusanです
極寒の日々が続いているように感じます

ブリュートナーUPのオーバーホールが完成に近づいています
これらは修理に取り掛かる前の写真です
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このピアノは製造されてから100年近く経っていますがおそらく2〜3回目のオーバーホールだと思います

当店ショールームに展示してあるブリュートナーGP(1902年製)もそうですが、ヨーロッパ製のピアノは大切に扱っていれば100年以上経っても気持ちの良い音で弾く人や聴く人を癒してくれますこのピアノにもよく見ると過去の修理の形跡を見ることができます。



年内に仕上がるよう頑張ります

ブリュートナー中古

 こんばんは!tsukusanです

ブリュートナー中古の修理中です





とりあえず・・・



センターピン交換です・・・。集中しなければ



アクション修理の旅5

 こんばんは!tsukusanです

前回はひもを外すところまででしたね。ここから新しいバットスプリングをつけます。

バットスプリングはこうなっていました。



新しいスプリングコードの先端を尖らせます。



そして・・・



本体とスプリングの穴を通します。そしてぐい〜っと引っ張って・・・



カットします!



これを88コやります。地味に時間がかかります・・・。

これもお客様のため頑張ります

アクション修理の旅4

 こんばんは!tsukusanです

前回の続きで早速バットスプリングの交換に入ります。



まずスプリングをとります。というか、折れて簡単にとれてしまいます。
ちなみにこの白いのはスプリングコードというヒモです。
このヒモも取り除きます。



本当は簡単にとれるものなのですが、このピアノはなぜかかなり硬くてとりづらかったので、ドリルを使うことにしました。



まだどうやってスプリングがつくのかピンとこないですよね。続きはまたの機会に・・・。


アクション修理の旅3

 たびたびですが、こんばんは!tsukusanです

部品を外したわけですが、とりあえずスプリング部分から交換していこうかと思います。



スプリング(正確にはバットスプリングといいます)は劣化すると弾いてるうちに折れてしまいます。前々回に紹介させて頂きましたが、折れると連打が大変しづらくなってしまいます。



こちらが新しいバットスプリングです。綺麗ですね。



こうやって見てもピンとこないですよねではこれからバットスプリングの交換に入ります頑張ります

アクション修理の旅2

 こんにちは!tsukusanです

とりあえず部品をひとつひとつ外していきます。




この赤いフェルトは虫にくわれています。ピアノの中にはフェルト類がたくさん使われているので、このように虫に食べられてしまう場合があります。

う〜ん、そんなにおいしいんでしょうか・・・tsukusanでした

アクション修理の旅1

 こんにちは!tsukusanです

いやいや、寒いですね一昨日は「雪が降りました!」というタイトルのブログが多かったそうです。

先日紹介したアクションです。ダンパーもかなり劣化しております。





これはバットスプリングと呼ばれる部品です。グランドピアノの場合、ハンマーは上下に動くので鍵盤を離すと重力も味方にして元の位置に戻るわけですが、アップライトピアノの場合は前後に動くので、この写真ようなハンマーを戻すためのスプリングがついています。

このスプリングも劣化すると、バネの役割を果たせなくなってしまいます。極端な場合だと連打が効かなくなってしまったりもします。

これは大変だ。頑張ります


アクション修理

 こんばんは!tsukusanです

アクション修理を紹介します!お客様のご自宅でするには時間が掛かってしまう修理の場合、このようにアクションだけをお預かりして工房で修理します。

弦を全部張り替えるような大掛かりな修理ではないのですが、アクション修理の場合かなり細かい作業になります。



ひとつの音だけを修理するならすぐ終わるのですが、88音分を作業しなければならないので、すごく地味なのですが、相当時間が掛かります。

ではではこれからアクション修理の旅へ出発します頑張るぞ